リスのとっときおすそわけ

食をめぐるとっときの時間

本場のアフタヌーンティーを味わおう!【人形町・Tiny Toria Tearoom】

 

 世の女性の憧れの一つであろう、アフタヌーンティー

 

少し前になりますが、私と同じく美味しいものに目がない友達がアフタヌーンティーを予約してくれました。なかなか予約が取れないお店らしく、とてもラッキー!

 

 アフタヌーンティーというと、ホテルで提供されるものを思い浮かべる方が多いと思いますが、今回紹介するTiny Toria Tearoom(タイニートリアティールーム)は、そのイメージとは少々異なった東京の下町、人形町の甘酒横丁にあります。(甘酒横丁)甘酒横丁っていい名前。

 

 私、このエリアが結構お気に入りなのです。江戸商人たちの自由闊達な空気感がそのまま残っているようで。甘酒横丁も有名なたいやき屋さんや、お寿司屋さん、蕎麦屋さんなどが軒を連ねていて、気分はすっかり江戸庶民!

 

本場のアフタヌーンティー、ここにあり。

 江戸庶民の気分に浸ったところで、いただくのはアフタヌーンティー(笑)

有名なホテルのアフタヌーンティー(通称:アフヌン)に行ったことのある私でも、タイニートリアティールームのアフヌンは味わっておいて損は無いと思います。

 

 日本のホテルで提供されるアフヌンは、スイーツがとても繊細で華やかですよね。

 でも、私が求めているのは、華やかさや品数が多いものではなく、サンドイッチとスコーンが必ず入った「王道スタイル」であること!(もちろんホテルのも憧れ。)

 そしてティースタンド最上段に載せられたスイーツも、できることなら、イギリス伝統のものを食べてみたい…!

 

 実はその全て、Tiny Toria Tearoomで体験できるのです。

 意外と、この王道スタイルで、ちょうどいい量をお手軽なお値段で提供してくれるお店は少ない気がします。ここ、重要!

 

 店内の雰囲気は、イギリスのティーカップアンドソーサーや、食器類がたくさん飾られていて、すごくかわいい。

 

 壁紙も小花柄だし、ガーランドまでかかっている…!

 なんだか、イギリス人の女の子の”かわいい”が詰まったお部屋にお呼ばれした気分。

 

 

 まず最初にカップアンドソーサーと紅茶のポットが運ばれてきました。

色味が統一されていてかわいい!私はピンク、友人は淡いブルーでした。

 この日いただいたのは、カジュアル・アフタヌーンティー

 

 Tiny Toria Tearoomの一番豪華で品数が多いコースが、「季節のアフタヌーンティー」で、その提供期間外にしか頼めないコースがカジュアル・アフタヌーンティーなのです。

 

カジュアル・アフタヌーンティー(お一人様3,520円) 下から順に、エッグサラダ、クリームチーズとキュウリ、コロネーションチキンのサンドイッチ、ぶどうゼリー。スコーンとクロテッドクリーム、ジャム&レモンカード。最上段がお好みのケーキ。

 まずはサンドイッチから。

食パンで作るサンドイッチ、自宅でも丁寧に作ると美味しいけど、なかなか懇切丁寧に作る機会も時間もなく…。なんてこと無いように見えるサンドイッチの美味しさの底堅さを感じました。キュウリのサンドイッチは、イギリスのアフヌンの定番ですね。

 そして初体験だったのが、コロネーションチキンのサンドイッチ!少し甘みも感じるマイルドなカレースパイス風味のチキンは、エリザベス女王戴冠のお祝いメニューだそう。こちらがとても美味しかった。日本ではなかなか再現しているお店も少なさそうな、伝統的なメニューがいただけて嬉しい。

 

 スコーンは、プレーン一択。

わたくし、スコーンはプレーンが一番美味しいと信じております。

 いちごジャムか、自家製レモンカードが選べて、私は今回レモンカードにしてみました。

あなたはジャムが上、クリームが上?

 Tiny Toria Tearoomのスコーンが、今まで食べたスコーンで一番好きでした。

甘すぎず、外側は程よくガリッと、中はしっとりとしていて。

 

 王道を追求した結果、一番美味しい形がこれですと主張してくるかのような一品。ものによってはぱさつくこともあるお菓子ですが、食べ飽きないシンプルさがこのお店の自信の現れですね。爽やかなレモンカード(レモン、バター、卵でできたレモンスプレッド)とクロテッドクリームもたっぷり載せて、至福の味わい…。

 

 スコーンだけをテイクアウトで買いに来ているお客さんもいたのが、うなずけます。

 

 最後に、最上段のケーキ。

お店のキッチン前の棚に並んだ6〜7種類のケーキから一つ好きなものを選んできました。悩んだ挙げ句、友人はヴィクトリアケーキ、私はコーヒー・ウォールナッツケーキを。

 こちらのケーキもイギリスでは定番のメニュー。スポンジ、クリーム共にコーヒー味で、バタークリームも甘すぎず食べやすい。(きっとイギリスのはもっと甘いのではなかろうか。)

 生クリームを使ったケーキのような華やかさはないけれど、寒い日に温かい紅茶といただくのにぴったりなケーキでした。

 

最後に

18〜19世紀のイギリスで、裕福なご婦人方がおしゃべりに花を咲かせつついただいたことから、ステータスとして流行したアフタヌーンティー

今日ティー文化の根付くイギリスでさえも、一式揃ったアフヌンは特別な時に食べるものだそう。(たしかに、あんな豪華なものを日常的には食べられないよね。)

 

たまにはちょっと贅沢に、本場イギリスのアフタヌーンティーで優雅なお茶時間を過ごしてみてはいかがでしょうか?

 

Tiny Toria Tearoomのホームページ

https://www.tinytoria.com/

 

 

高円寺〜永福町、バスに乗って美味しいものを食べに行く。

 

 

 お店で朝ごはんを食べるというのは、ハードルが高い。

 

東京は美味しいモーニングが食べられるところがたくさんあるけれど、

都内住みでない私にとって、モーニングが食べられる時間帯に東京に行くには、それなりに早起きをしないといけないわけで。

「食べたい!」が「寝たい!」を上回らない限り、行くことができない。

 

 三連休の土曜日の朝、いつもならお昼近くまで寝ているところだけど、

この日は食への熱意が眠気に打ち勝ち、起床に成功!

 

 向かった先は馴染みのない高円寺。

高校生の時に古着に憧れ降り立った以来、なんだかんだ10年ぶりくらい?

今日目指すお店は、駅前の太い一本道の先にあるので、迷わず着いた。

 
季節の野菜を使ったスープで朝ごはん

 ずっと行ってみたかったお店1件目は、itoma morningand night。

名前の通り、朝ごはんと夜ごはんの時間帯に営業している。店内はこじんまりとしていて、6,7人入ったらいっぱいかな。

可愛いエプロンをした女性の店主さんがこちらどうぞと言って、キッチン前のカウンター席に通してくれた。

 

 わくわくしながら席につくと、はっとするほど鮮やかな色合いのスープが小鍋で温められてる。

目の前がキッチンだと、これから食べるものが出来上がる過程が見えて、

自分のためのご飯が作られているんだなあと嬉しくなる。(店員さんと目が合いそうでちょっと緊張もする。)

 

菜花のスープと鶏のリエット付きパン。
白いタイルのキッチンカウンターが絵になる風景を作る。

 え、かわいすぎないか?

オレンジの線で囲まれたお皿の中に浮かぶきれいな緑色のスープ。

今まで菜の花をスープで食べたことはなかったけど、独特の苦みと辛味が生かされていて、身体を優しく目覚めさせてくれる。スープ好きとしてはたまらない、最高の一皿でした。

鶏のリエットをつけたパンも、菜花のスープによく合う組み合わせで美味しかったな。

 

 ちなもにもう一つのスープは、人参と金柑のスープだったのだけど、

本当はそちらも食べてみたかった。

 

 スープメニューは2週間で変わるらしく、このお店に通っていたら季節の移ろいを感じられそう。

 また行きたいし、”スパイスと野菜をもりもり使った料理”(店主さん談)を提供しているらしい夜も、ぜひ行ってみたい。

絵になる風景Part2。朝日が差し込む窓辺と玉ねぎのかごが、フランドル静物画のよう。
 
パンとイタリア郷土菓子 PANIFICIO VIVIANI

 itomaさんの斜向かいに福祉事務所というバス停があり、そこから20分ほどで終点の永福町駅に着いた。中央線と井の頭線に挟まれた空白のエリアを移動するには、このバスがとても便利だった。

 

 バスから降りると、もう見えた! 本日のお目当て2件目のパン屋さん。

 こちらのパン屋さんパニフィーチョヴィヴィアーニは、イタリアのパンとお菓子を作っている珍しいお店。

 でも、イタリアのパンってなんだ?フォカッチャしか思い浮かばない、、、などと思いつつ、店内に入ると早速良い匂い。

まず、絶対に食べてみたかったのが、レモンカスタードがつまったドーナッツ。

正式名称はボンボローニ。3種類全部食べたいけど、今日は一つだけ。

 

そして、ふと目に留まったこちらの黒板。

 ラップサンドにしてくれるピアディナと、イタリア式サンドイッチのパニーノ。

(豆知識:パニーノは単数形で、パニーニは複数形。)

イタリアパンの店で、本格的なイタリアサンドイッチが食べられるなんて、選ばないわけにはいかないよね。

 

 そしてこちらは、「アルタムーラ」というパン。断面が黄金色で、生地の目が詰まっていて、なんて食欲をそそる見た目でしょう...。南イタリアプーリア州の郷土パンなんだって。こういう地域色の強いパンが購入できるお店って、あまり無いんじゃないかな。

今回は買わなかったけど、次回ぜひとも味わってみたい。

 

パンを持ち帰りして、並べてみた。

左がプーリア産セミドライトマト+プロボローネチーズを挟んだチャバッタ
右が、ボンボローニクレマ

 

 このパニーノがですね、絶品で悶絶したのよ。

サンドイッチはここまで美味しくなるのか。

セミドライトマトは旨味がぎゅっと凝縮され、プロボローネチーズは軽くリベイクしたから、少しだけ溶けてむちっとクリーミー。高加水のパン、チャバッタは、なんだか嗅いだことのない、芳醇な小麦の香りがする。パン自体がとにかくうまい。

イタリアの美味しいものがここに詰まってます!どうだ!という声が聞こえてきそうな一品。知ってほしいような、知られてほしくないような秘密のサンドイッチだ。

 

 ボンボローニは、全世代の人が好きになれそうな、どこか懐かしさも感じる味わい。

生地がぎゅむっとしていて、ちぎれる食感がまた美味しい。レモンカスタードの黄色がちょろっと出てるところも可愛い。

ミモザお花見中のパン

 

 このパン屋さん、パンだけでなく、イタリアの郷土菓子も作っていて、気になった2つを買ってみたよ。

白いリーフ型がリッチャレッリ、茶色がズブリッソローナ。

 

 リッチャレッリは、トスカーナ州シエナの郷土菓子。

私、大学時代にイタリアの美術を勉強していたので、シエナに強い憧れがありまして。

中世には聖母マリア信仰があって、畑がどこまでも続く美しい田舎に築き上げられた気高い都市、というイメージがあって。シエナと聞いたとたんに、行きたくなってきた。

 

 話をお菓子に戻すと、リッチャレッリは、アーモンド粉がメインの材料で、そこにレモン果汁と、オレンジの皮が入っている。(レモンとオレンジはこのお店のアレンジ?)

イメージとしては、マカロンに近いと感じた。このお菓子は、作り方によっては食感がくちゃっとなってしまいそうで、美味しく作るのが難しいのではと想像。

でもこのお店のは食感もよく、アーモンドの風味が口いっぱいに広がって、美味しかった。

 

 ズブリッソローナはロンバルディア州マントヴァの伝統菓子。

バレンタインが近いからか、カカオ味にアレンジされていた。

 私、15世紀のマントヴァ宮殿の壁画を描いたマンテーニャという画家について論文を書いたことがあります。論文と行っても、学生が卒業するために書く程度の内容ですが…。

 

 研究していたのに、現地には行ったことがないという後ろめたさがあり、せめてお菓子だけでも味わおうということで。

すぐに崩れてしまいそうな、ザクザクホロホロとした食感が美味しい。こちらにもアーモンド粉が入っていたけど、イタリアの伝統菓子はアーモンドをたくさん使うのかな。

 

 どちらも、完璧で美味しいお菓子というよりも、素朴だけれど使う材料がシンプルで、ゆえに贅沢、という趣を感じる。「クッキー」という括りではなく、やっぱりこれは伝統菓子なんだなと、しみじみ納得しました(笑)

 
満足な休日

 日本じゃないみたいな素敵なカウンターのお店でモーニング。

お次は、イタリアパンの店。朝と昼のごはんが美味しい幸せな休日。

その食が生まれた場所に思いを馳せたら、遠くに行ってみたくなった。

 

我ながら、とてもいい食巡りのコースを見つけてしまった。

 

 

【上野・HENGEN】東洋が香る、新しい食体験。

上野駅東口

って、行くことありますか?

私はほとんどありません。

美術館とか、公園とか、私が行く場所は全部西口だし、

そもそも上野は美味しいご飯がゆっくりと食べられるお店があまりないイメージ。

 

七草粥の日のちょうど前日、食通のお友達に教えてもらって行ってみたかった、

お粥がメインのレストラン、HENGENへ。

 

この界隈は飲食店も無い場所で、どこか殺風景。

低いビルの谷間をくぐり抜けていくと、そこだけ異国情緒が漂う、深緑のドアが素敵なお店にたどり着いた。

 

 

中華?和食?エスニック?どれにもはまらない、未知の食の領域。

店内の1階は狭いけど、案内された2階の席は一つのテーブルが大きくて、くつろいで食事できそう!早速テンションが上がります。

店内が素敵なので周りの席をキョロキョロしてしまう。

暗すぎず明るすぎず、落ち着く光加減の店内。

予約していた健美粥コースは、前菜、お料理、お粥(と、付け合せ)、お茶とデザートがついて¥3,850。

コースメニューの紹介文によると、店名のHENGENは、東洋の食の知恵をベースに、日本の旬の食材を”変幻自在”に操ることからきているそう。

 

まず出てきた前菜の野菜のローストは、蓮の葉に包んで蒸して調理してある。

ご飯を蓮の葉に包んで蒸す料理がベトナムにあるようで、そうすると蓮の葉の香りが食材に移って美味しいのだそう。蓮の花ってよくベトナム料理店のロゴのモチーフにもなっていたりするし、蓮のイメージ、確かにしっくりくる。

このお野菜にもいい香りが移っていて、ただの切った野菜がこんなに美味しく感じられることに感動。

 

お次は2種類から選べるお肉orお魚料理。

私は、お肉を選択。

和牛と彩り野菜のしゃぶしゃぶ ニラとパクチーナンプラーつけダレ

「このタレがクセになるとおっしゃる方が多いんですよ。」とお店の方。

パクチーがはあまり得意でないのだけど、このタレは本当に病みつきになる味だった。お肉と野菜の味を殺さない程度に、決して強い味付けではないけど、酸味がちょうどよくて、、、おかわりが欲しいです(笑)

 

次にメインのお粥。

お粥も3種から選べる。こちらは雑穀米のお粥。

 

やはり、お粥のお店だけあって、今まで食べたお粥の中で一番美味しい。

付け合わせなしで食べると雑穀米の甘みが強く感じられて、食材の持つエネルギーが体に入っていく感覚があった。味覚を集中させて食べると、自然とお腹も満たされますよね。

付け合せは、少し濃い目な味付けにしてあって、白っぽく見える長芋、たらこ、ディルのソテーが特に美味しかった。ここだけちょっと北欧っぽさがあって面白いな。

 

 

デザートは、アジアの色々な食文化が混ざりあった、工夫が凝らされたメニュー。

チョコレートと紹興酒の冷たい汁粉、パイナップルケーキ、黒豆茶

黒豆茶は杏仁(あんずの種の核の部分)が入っていて、お茶自体に甘みは無く、杏仁豆腐特有の香りだけがふわっと漂う。

チョコレートに紹興酒はよく考えたなあ。アルコール分は飛ばしてあって、香るだけなので、苦手な方も美味しくいただけると思います。

中に百合根、あずき、苺が入っていて、日本のお汁粉というよりは、ベトナムのチェーというデザートに近いかな。でも、洋菓子のような味わいもあり・・・

これぞ、未知の体験。

 

ご褒美に行きたい場所、また一つ増えた。

 

席はお昼時すべて埋まっていたので、予約していくのが良さそう。

今回私はサークル時代の先輩と来たけれど、お客さんの中には一人で来ている方もいて、日常に疲れたとき、気分を変えたいときにも、とてもいいお店だと思いました。

 

温かい光とアジアの音楽、香りに包まれる食体験、いかがでしょう^^

 

真夏の鎌倉と静かなたのしみ

 

こんばんは。

ここ2ヶ月くらい、悩み事や挑戦したいことが重なり、ブログを書くのが久しぶりになってしまいました。

また発信したい気持ちがふつふつと湧いてきたところで、今回は、お盆の連休で行ってきた鎌倉のことを書こうかな。

 

鎌倉って、飲食店の選択肢が多いように見えて、中にはザ・観光客向けのお店もあるので、ここは本当に美味しいのだろうか、ゆっくりと過ごせる雰囲気なのかしらと、意外にいいお店を見つけるのが大変だったりしませんか?

日帰りで行けるけど、一度に楽しめるスポットには限界があるし、せっかく行くならいいお店に行きたい。そうして、失敗もしながら少しずつ鎌倉を開拓していく、というのが数年前からの私の地味なミッションになっていたりする。

 

そして今回はとてもいい場所に行き着くことができたので、みんなにもぜひ行ってほしいなあ。

 

 

駅の真横に実はある。お茶とごはんsahan

 まずはお昼ご飯へ。鎌倉駅西口を出た後、すぐ右に行くと線路沿いに細い道がある。すぐ近くに高架下のトンネルもあり、思わずそちらに行きたくなるんだけど、そっちじゃないのよ。

こんな道があったのかと感心していると、ものの1、2分くらいで着いてしまう。

通りすぎてしまいそうなビルの2階まで、階段を上がっていく。

夕食の時間まで営業しているみたいだけど、なくなり次第終了なので、お昼に行くのが確実かな。

お席はテーブルが少しと、目の前の線路と平行になるように壁伝いのお席がある。今回はテーブルだったけど、窓際のお席は、一人で行った時にもとても居心地が良さそう。

読書とか、考え事を整理したりとか、長居してしまいそうだよね。

sahanの定食は、主食がご飯とパンで週替わり。月が変わるとまた新しいメニューになる。

私が行った日はパンの週だった。

左上からチャプチェ、蒸し鶏ネギゴマソースがけ、サラダ、かぼちゃスープ、パン

木のトレーに収まっている食器がかわいい。

パンが主食なのに、ちょっと和の家庭料理っぽいおかずメニューでおもしろいなと思ったけど、真ん中のかぼちゃスープがあるおかげか、自然と馴染んでくれた。

メインの蒸し鶏がしっとりとしていてすごく美味しかった。この下に、人参と大根のなますが敷かれているんだけど、甘酢とごまで和えられている。なますまで、一皿全て美味しくいただけるのが嬉しいな。

量も多すぎず少なすぎず、一つ一つを味わって食べると自然と満たされていく、幸せなご飯でした。

 

蒸し暑いけど、浄妙寺に行く。

 お昼ご飯を食べた後、夏真っ盛りの緑に囲まれたお庭が見たくなり、バスに乗って浄妙寺へ。ここからほど近い一条恵観山荘に行ってみたいと前々から思っていたのだけど、この日は休業日で、また次の機会に。

 

バス停を乗る場所を間違えて、結構歩くことになってしまった…。

小川糸さんの鎌倉を舞台にした小説《ツバキ文具店》をちょうど読んでるところなんだけど、そこにも”夏の鎌倉は実は閑散期だ”と書いてあり、なるほどたしかに暑くて、鎌倉散歩も長時間は厳しいなと実感。お盆でも混みすぎていなかったので、ごった返した鎌倉をあるきたくない人には狙い目かもしれない。

 

お寺に到着。人は数人いる程度でひっそりとしていた。茶屋で休憩。

ほの暗い茶屋から眺める庭の緑が、より一層鮮烈に映る。

こちら、ほとんど野外と同じ状態なので、見た目の涼しさほどは涼しくない笑

だけど、蝉の鳴き声を聞きながら冷抹茶をいただくと、心がだんだんと落ち着いてきた。

足利家の人々が供養されたお寺ということで、足利の家紋を型どった落雁
今気がついたけど、家紋の線の向きは横向きなのに、間違えて置いているぞ私。

14時半に行ったら品切れしていたけど、抹茶に付くお菓子は、季節の上生菓子もあるみたい。

 

水の波紋を撮るのに一生懸命

お抹茶とお庭の撮影を楽しんだ後は、この日一番楽しみにしていた場所へ・・・。

 

「レモンシュください!」―cafe vivement dimanche 

 カフェ・ヴィヴィモン ディモンシュは鎌倉で有名な老舗カフェだから、知っている方も多いのかな?今年で29周年なんだって!すごい。

西日が降り注ぐ中、外で待っていたらお店の方がお冷を持ってきてくれた。

気配りのお店だ〜。

店名はフランス語で、”日曜日が待ち遠しい”。

店内に入ると名物のプリンパフェ(こっちも食べてみたい)を頼んでいるお客さんが多くて、あれ、今日の私のお目当てを食べている人がいない・・・あんなに美味しそうなのに、おかしいぞ。まさか、う・り・き・れ??

不安を抱きつつ、「レモンシュください!」と店員さんに伝えると、第一声が

「あ〜〜〜」と意味ありげな返答。

まさかと思ったら、次に続いた言葉は、

「これを食べに来てくださったんですか?」

よかったよかった。無くなっちゃいました、ではなかった笑

これを楽しみに来ました!とうわずった声で伝えたら、店員さんも心なしか嬉しそう。

レモンシュって名前、なんだろう、かわいいよね。店名のもじったのかな?

なんてキュートなんだ!

ミントが乗っかっていて少し分かりづらいけど、”れもん”って書いてあるんだよ。

レモンの爽やかなジェラートの下には生クリームとレモンムース、ザクザク塩気がある美味しいクッキー、レモンジュレやバニラ香るパンナコッタが入っている。最後まで美味しいレモンシュちゃん。8月限定のメニューだそうで、もっと早くブログを書きたかった…。

 

ちなみに店員さんが、英語の"Lemon"のメレンゲ飾りの方が多くて、平仮名の"れもん"はレアなんですよと教えてくれた。

もしかして、楽しみに来たと伝えたからレアバージョンをくれたのかなあ。違うのかもだけど、勝手に粋な計らい認定。

 

日帰り旅の終わりに海へ。

お口が爽やかになったところで、江ノ電に乗り、七里ヶ浜から、稲村ヶ崎の海辺道をお散歩。

霞(かすみ)の向こうに江ノ島のある夕暮れが美しい。

だけど、台風が来る前だからか蒸し暑くて強風!ここでレモンシュの爽やかさが一気に失われていく…笑 これもまた夏の思い出ということで、いいか。

もう少し涼しくなったら、夕暮れの海岸の風も、もう少し心地のよいものになっているはず。

 

汗をかきつつ蝉の声に耳を傾け、カフェで涼んで。

真夏の鎌倉もなかなか風情があるのだなあ。

 

 

極上の至福パフェ、その余韻。 【代々木上原】メゾンビヤンネートル

 

梅雨真っ只中でも、この前の土日は2日連続で珍しくいいお天気でしたね。

 

私は開放的な気持ちになれる夏が好きなので、これから夏本番が来るのが楽しみです。(と、涼し気な発言をしていられるのも今のうち。それでもやはり夏は好き。)

私の中で梅雨のイメージカラーって、紫陽花を連想させるブルーや紫なんだけど、今お部屋に飾ってある今月の壁掛けカレンダーは、さくらんぼの絵。

赤って、可愛いですよね。真っ赤なチェリーの絵があると、梅雨時で薄ぼんやりとした部屋も華やぐような気がする。

 

そんなわけで、今、さくらんぼが季節の旬でもあり、私の中でも旬なわけです。

 

今回ご紹介する代々木上原BIEN-ETRE MAISON(メゾンビヤンネートル)は、

BIEN-ETRE PATISSERIE(パティスリービヤンネートル)というケーキ屋さんから分家した、パフェが看板商品の店内飲食が楽しめるカフェ。

 

ここのパフェについて、まず一言言っておくことがあるとすれば、

「パフェって甘くて、量が多くて、最後まで食べられない」「パフェ、高い」(笑)

と思っていらっしゃる方に、ぜひ一度食べていただきたいということです。

パフェ、いや、スイーツの概念が変わるのではないでしょうか。

 

こちらのパフェは、私が大学生の頃初めて行ったのですが、その味を忘れられず。

気分を上げたいとき、華やいだ気持ちになりたいとき、「あそこのパフェ、食べに行きたいな。」と思い出すのですよ。

 

さあさあ、あまりにも好きすぎて前置きが長くなってしまいました。(そして今回だけなぜか敬語になってますね。)

 

ちなみにパフェは月替わりなのですが、驚くべきことに、次の年は昨年の同月とはまた違ったパフェを提供されているのです。どの月も季節の果物を主軸として、その果物に合う素材を使用しているのですが、そのかけ合わせが何通りにも及ぶので、使う果物は同じでも、全く同じパフェに巡り合うことはありません。

 

その果物には何が合うのか、きっと日々探求されているのだと思いますし、その探究心が「こう来たか!」と思わせるパフェを生む、というわけであります。

 

今月6月のパフェのテーマは、

「チェリー✕赤紫蘇✕キャラメル」

 

この想像できない組み合わせ、今回も未知の世界へいざなわれそうではありませんか。

 

は〜〜〜〜。美麗。完璧だ。

ピンクのグラデーションに、グリーンのアクセントカラー。かわいい色合いだけど、アメリカンチェリーの深いレッドは貴婦人が身にまとう宝石のようじゃありませんか。

 

黒ごま、カカオニブ(カカオ豆を砕いてローストしたもの)、ナッツで構成された細長いメレンゲが、香ばしほろ苦アクセントに。

複雑な構成をすべて理解できたわけではなかったけれど、

まず印象的だったのは、チェリーのジェラート。赤ワインがふわりと香り、甘さは控えめな大人の味わい。生のチェリーと一緒食べると、フレッシュさの中に芳醇な香りが広がります。

その下の鮮やかピンク色は赤紫蘇のシャーベット。ここに紫蘇?と思われるかもしれませんが、デザートとして変に浮いてしまうことはなく、さっぱりとした味わい。

 

さらにその下には、キャラメリゼしたパリパリのお菓子(これ以外に形容できず・・・)、キャラメルジェラートと続きます。

 

キャラメル味のものって甘さが強いイメージなのだけど、このジェラートは苦味と甘さのバランスがちょうどよくて、くどさがない!むしろ、このキャラメルジェラートがあることでパフェに奥行きが出てくるような。

前半で、爽やかで可愛い一面を見せられた後に、がらっと違う一面を見せてくる小悪魔な(?)キャラメル。

 

最下部は、生のチェリー(程よく酸味が感じられるようバルサミコでマリネされていて、芸が細かい!)、梅酒などのゼリー、ピスタチオの粒&なめらかなソース、ブランマンジェ(パンナコッタのようなミルキーなプリンのようなやつ)が敷かれていて、

何がすごいって、口にするたび、同じ味わいになることがないのです。

次の一口はどんな味わいなんだろう?と最後まで期待させてくれるパフェ。

 

爽やかな印象に始まり、キャラメルが出てきた途端、ミルキーでほろ苦いベールに包まれたチェリーが違った魅力を放ち始め、そこに、ピスタチオや梅酒のゼリーが加わることで、何層にも広がる新しい世界。

 

もはやパフェの域を超え、交響曲を聴くような、あるいは上質な舞台を鑑賞しているような体験に思えてしまう。これはもう一つの芸術作品とも呼びうるではないでしょうか。

 

6月のパフェはかなりおすすめですが、今月でなくても自分の好きなフルーツが主役の月に訪問するのもいいですよね。気になった方は今後もチェックして見てみることをおすすめします^^

 

いただいた後に、思わず目を閉じてしまう・・・。(私だけか)

そんな余韻をぜひ皆様にも体験してほしいです。

 

 

缶詰グリーンピースでつくるポタージュ

 

今年になりポタージュスープを作る楽しさに目覚めた私。

 

 

春が来てから、かぼちゃ、にんじんなどの寒い季節に似合うスープ以外にも、新緑色のスープを飲んでみたいなと思っていて、すでに梅雨真っ盛りの今、やっと作ることができた。

 

グリーンピースしかり、そら豆しかり、それら野菜の味ももちろん好きだけど、わざわざスープにしたいのは、どちらかというと「色」を楽しみたいなぁと思っていたから。私は自然のものに由来する美しい「色」を見てるだけで幸せな気持ちになるので、色オタクなのかもしれない。

 

ただし、そら豆はお値段が高いし、グリーンピースは旬の季節になっても近くのスーパーにまったく売ってない…。

 

そんなこんなで作りそびれていたある日、あまり利用しない缶詰め売り場を通りかかったら…なんと!グリーンピースの缶があるではないか!!

 

缶詰めグリーンピースなんて、わざわざ買う人いるのかなぁとも思いつつ、現に今これが売られてて助かってる私みたいな人がいるんだからね、ありがたい。

ちょっとレトロなグリーンピースの文字フォント、手のひらサイズの缶にきゅんとしてしまうな〜

私の賃貸アパートのキッチンの壁紙は黄緑色なので、缶を並べてみたらちょうどグリーンピーストリオのために用意された撮影背景に見えなくもない。

 

お豆をごろっと投入。生野菜のように洗ったり切ったりの手間なしで作れるよ。

 

ミキサーで攪拌した後。 


美しい新緑色になってくれて嬉しい。

ここに牛乳を入れて完成。

 

ポタージュ作りの牛乳を入れる工程って、白の絵の具を混ぜて色の彩度を落とすのと似ていて、ちょっとした創作活動しているみたいでわくわくする!

 

昨日と今日のブランチに。相棒のほわころちゃんも飲んでみたいって。

 

バターで玉ねぎを炒める香りを嗅ぐため、鮮やか自然の色を取り出すため、スープは味わうのもいいけど、作る過程にたくさんの癒やしをもらえるから好きだ。

 

また気が向いた時に作ってみよう◎

 

 

Sunday Bake Shopの日々、その2 


最近仕事の休みが取りやすくて、平日も好きな日に気軽に休めるので、またそのうちSunday Bake Shopに行きたいなと思っていたら、チャンスは訪れた。

 

1月に行ったときは水曜日限定のパンケーキを味わって、その時には食べられなかったスコーンを次回は絶対に食べようと思っていたので、今回の狙いは迷うことなくスコーン。

 

risu-osusowake.hatenablog.com

 

私は平日の朝にしか行ったことがないけど、その時間帯に行くと、山積みになったお菓子がどどーんとお出迎えしてくれて、お菓子屋さんというより菓子”工房”と言いたくなる。量も種類もたっぷりで、どれをどのくらい選べばいいか理性が働かなくなっちゃうんだよね笑

 

SundayBakeでは、テイクアウトのスコーンと店内用のスコーンで大きさが違っている。持ち帰り用のは普通サイズで、お値段も一つ200円台(※2023/5/21から値上げされたようです。)だけど、

店内で食べたいときは「クリームティーください!」と伝えると、大きめのスコーン一つと、ジャムとクロテッドクリームのセットが出てくる。

 

そこに、英国流で行くなら紅茶、コーヒーがお好きならコーヒーを。

ここまで揃えば、なんて素敵な朝ごはん。

 

クロテッドクリームの乳脂肪のコクが素晴らしい。
カロリーのことは考えず、たっぷり付けて食べてくださいね。ラズベリーのジャムは甘さ控えめで、スコーンの美味しさが際立ちます。

 

実はこの日、金曜日限定のソーセージロールも頼んでしまった。

これがまたとても美味しくて。

いわゆる棒状のソーセージではなくて、ミートパイのような感じ。お肉にハーブとスパイスが入っていて、食欲をそそるスパイシーないい香りがするの。お肉の周りのパイ生地のような部分は、サクッ、じゅわっと美味しいバターの香りが広がって、さすが、お菓子屋さんのパイだなと噛み締めていただく。

お客さんが絶えませんな〜。横に緑と黄色のラインが入った水差しが可愛い。

しかし、この二つは少し欲張りすぎたかも・・・笑 

Sunday Bake Shopのお菓子は、お上品というよりも、田舎のお母さんが気前よく作ってくれるお菓子のようで、風味豊かで、ずっしりしているから、一つでも満足感が高い。美味しく味わうなら、たくさん食べたい気持ちをこらえて、ちょっとずつが良いのかもしれないね。これが難しいのだけど。

 

 

翌日もお家でSunday Bake

翌日の朝ごはんにも、母にお土産で買っていったスコーンを一つもらっていただいた。

お店で欲張った時は、もう半年お菓子いらない!くらいにはお腹いっぱいになったのに、袋を開けたときのいい香りを嗅いだら・・・その考えは何処へ?

 

店内用のは丸い形、お家用のは四角い形。

 

スコーンはジャムを付けなくても少しだけ甘みがついている。

だけども甘ったるいはわけではなくて、穏やかな甘味でなので最後まで美味しく食べられる。小麦の味をベースに感じつつも、お菓子としての完成度が高いスコーンに感じた。

これは自分では出せない味だなあ。とても美味しい。

 

 

ジャムとクロテッドクリームのセットは、持ち帰り用もあるから、お店と同じ味が家でも楽しめます。

 

翌々日も続くSunday Bakeの日々

スコーン以外に、今回はルバーブとベリーのフラップジャックトレイベイク、レモンケーキ、ビーガンビスケットを買ってみました。

正方形で、超ずっしり!なので、半分にカットしていただく。

こちらはルバーブのトレイベイク。一番下はビスケットに近いザクっとした生地が薄く敷かれていて、その上にバターと全粒粉が香る味わい深い生地。そして、ベリー、ルバーブが、重厚な焼き菓子の爽やかな酸味のアクセントになっていて、とても満足感の高いお菓子だった。

 

小包みのようなラッピングが愛らしい

ビーガンビスケットは、材料に「ビーガンバター」を使っているようで、本当のビーガンの方でも食べられるみたい。私はビーガンではないけど、噛むほどに広がる穀物の甘みが美味しかったなあ。

 

レモンケーキは会社で食べたのでお写真がないけれど、言うまでもなく美味しかったです。

 

 

すっかりSunday Bake Shopファン な私

少し早起きを頑張ってSunday Bake Shopで朝ごはんを食べる。

行くたびにその日の気分でお菓子を選ぶというお休みの過ごし方は、これからも定期的な私のご褒美時間になりそう。

いつもお菓子の山を目前にして、すっかり心が支配されてしまうのだけど、選び終えた後で、「あ、そうだこれも気になっていたんだ」と思い出すアイスを、次回は頼んでみたいな。

そう、実はSunday Bake Shopはオリジナルのアイスクリームまで作っている、夢が詰まったお菓子屋さんなのだ。バナナケーキとか、シンプルな焼き菓子にアイスを添えてもらって、店内でいただくの。こんな楽しみ方もいいなあ。

 

また次回のSunday Bake Shop計画が決まったところで、今回のブログはおしまい。